こんにちは!かなみです。
今回は久々の読書感想文です。
「私の脳科学講義」です。
もうまずタイトルが、すごい・・・
「この俺が脳科学とは何たるかを教えてやろう、平民!」
という声が聞こえてくるのは私だけかもしれませんが、
「ひぃ!お願いいたしますぅ・・・。」という感じで、思わず手に取りました。
そもそもは大学で教授が研究室を空けるために大量の蔵書を学生に配ってくれたんで、学生の間で争奪戦が起こり、私がゲットした本の一つがこの本でした。
人からの本や、選択肢が限られた中から選んだ本って、普段自分では手に取らないようなものが多くて案外面白いですよね。
全体像&結局脳科学は理解できたか?
単刀直入に言うと、残念ながら脳科学、理解できませんでした。
前置きはこのくらいで、
この本を一言で表すと、脳科学講義というより、「利根川進という人間とは」という題名のほうがしっくりくるような感じでした。
彼の研究者人生、から哲学に至るまでぎゅっと詰まっていました。
正直、脳科学に関しては「うぅ~ん・・・」という感じ。
私に基礎知識がないからだとは思いますが、彼の研究や記憶のメカニズムについてはへぇ~と感心するものの、脳科学のイロハを教えてくれるような内容ではありませんでした。
それを期待して読み始めたのでそれは誤算でした。
不思議!に突き動かされる
この本では、彼がノーベル賞を獲った免疫に関する研究の紹介がありました。
そして、脳科学の現在行っている研究分野についての紹介がありました。
内容は専門的な部分も多く、踏み込んだ内容の話をしていたり、聞きなれない脳領域の名前などが羅列したりする場面は正直理解できませんでした・・・
そういった踏み込んだ内容に入る前の導入部分、研究や論文風にいわば、Introductionの部分です、
すごいでしょ!不思議でしょ!!気になるでしょ!!!
というひきつけ方が素晴らしかったです。
こんな不思議!という気持ちで突き動いていることにゾクゾクしました。
彼が人生を掛けてもいいと思えるくらいの問いに出会って自分の手でそれを解いていっているのだと想像すると、当然ながら、「あぁ、科学者だなぁ」と感じずにはいられませんでした。
トップ科学者が語る、科学者とは、研究とは
ここにある内容はもう、職業研究の授業とかの教材で使えないかと思うくらいに熱くて崇高な内容のオンパレードでした。
この内容で一冊にしたほうが良かったのでは?と思うレベルでした(笑)
学んだこと、武器にしたこと
まずは何より、不思議!っと思わせることの大切さとそれによってぐっと話題に引き込めるという至極当たり前のこと、これは改めて肝に銘じておこうと思いました。
授業でも導入がいかに大事かってことですね。
文献として生物の授業で使えそうなのはやはり、免疫の部分。
小話的な感じで短くまとめておこうと思います。
科学者について熱く語っている部分も切り抜きかなんかして職業研究とか科学者についての話題の時などに使えそうです。
実際、研究者って、大学に入って、ガチガチに研究して、研究者を近くで見るまでなかなかリアルに想像できず、ニュースとかで取り上げられるような世紀の大発見ばかりが目についてしまうと思います。
華やかなイメージすらあるのではないかと思います。
でも実際は地味な作業がほとんどですよね。
成功よりも失敗や困難のほうが多いとも思います。
科学者が神様を信じるのも、頷けます。笑
そして狭き門なので、多くの科学者がお金のない中で身を削りながら研究生活を送っているのも私は驚きました。
ですが、そういう人たちが、好奇心に突き動かされていることを、生徒たちに発信していけたら、現実とのギャップの少ない職業観をはぐくむことができそうですね。
リアルな体験…
どうやったら学校に取り入れていけるんだろう…?
それでは!!