こんにちはかなみです。
高校3年の時、センター英語を3月→10月で70点→140点台に、6月→8月でセンター数学ⅠA・ⅡBを30点台→80~90点台に、2週間で古文漢文0点→満点に、などの成果を達成しました。(自慢)
小さいころから集中力がない、落ち着きがないと周りの大人から言われ続けてきましたが、
その落ち着きのなさを逆手にとって今回紹介する方法を試行錯誤してあみ出し、それらの成果を出すことができました。
当時の試行錯誤中の自分にぜひ読んでほしいという思いを込めてまとめました。
この方法を教員採用試験の際にも活用し、日本語忘れた状態の0スタート(採用試験過去問の得点結果3割以下)から、バイト・大学の卒業研究・教員採用試験勉強を両立させつつ3か月で、東京都やいくつかの私立学校に合格することができました。
一般的な集中力はまるでない人間が、この勉強法を実践していると、周囲から「いつみても集中力がすごい」、「自分も頑張ろうと思える」、「炎が見える」、「集中しすぎて話しかけづらい」と言われます。
難しくも、オカルト的な実践でもなく、誰でも今日からできて、科学的根拠に基づいた再現性の高い方法です。
お試しあれ!
集中力はせいぜい15分
そもそも集中力についてですが、大体の人は大好きなゲームやドラマですら数時間も通して集中することはできません。
集中できているつもりでいても、気が散っている時間や休憩が無意識に入っています。
一般的に一つの事を長時間続けられている人は、
定期的に意図的または無意識的にインターバルが入ったその結果として、一日中同じことをし続けることができます。
あまり好きではない勉強という行為なら、なおさら、一日中取り組むための工夫が必要です。
何時間も集中が切れないからと同じ内容を同じ場所で勉強し続けていませんか。
それはそもそも集中できておらず、ただ手を動かしているに過ぎまない可能性があります。
私の感覚なのでみんなに当てはまるかはわかりませんが、
本当に集中していると、集中が切れたという感覚が10~30分間隔に襲ってきます。
集中している状態と集中していない状態では明らかに没入感、効率や取り組む姿勢が変わります。
人の集中力については様々な研究がなされています。一般的に言われているのは、深い集中は15分、集中力の持続限界は大人で90分、子供は45分です。
実際に有名な研究成果に、連続して60分勉強したグループと、15分おきに休憩をはさんで合計45分しか勉強していないグループでは45分のグループのほうが、はるかに成績が良かったというものがあります。
教員として授業しているとそれをひしひしと感じます。
20分も同じ話題や内容を続けているとあからさまに生徒が飽きてきます。
2~3分でも雑談をはさむと、そのあとはまた生徒の集中力がぐっと戻ってきます。
私自身受験生の時に集中力の持続時間の閾値を調べていました。科目や気分や時間にもよりますが、やはり20~30分が限界でした。
ポモドーロテクニック
ポモドーロテクニックとは、勉強のサイクルを25分やって、5分休憩のサイクルで回すことです。
25分、5分の繰り返しのタイマーをポモドーロタイマーと呼んだりもします。
最優先で25分と5分という時間に従います。どんなにキリが悪くても25分経ったら強制的に5分の休憩に入ります。
この5分の休憩では携帯をいじるなどはせず、頭を休めることに集中します。瞑想するもよし、歩き回って散歩するもよしです。私はお手洗いに行ったり、短めの瞑想をしたり、飲み物を用意しに行ったり、おやつを食べたり、建物の中を散歩したりしていました。
これを最大で4サイクル(約2時間)行ったら、20~30分の大型の休憩をはさみます。
私は外に散歩(ランニング気味の)に出かけたり、ご飯を食べたり、昼寝をしたりしていました。
これに従っていくと、仮に8:00から22:00まで勉強できるとすると、25分のポモドーロは23回、30分の大休憩は4回取ることができます。
25分程度で片付けられるタスクにまで計画を落とし込んでいれば、23のタスクを片付けることができるわけです。
私は4回の30分休憩は食事2回、散歩1回、昼寝1回に使っていました。
リストアップを習慣化する
ポモドーロテクニックを使う上で欠かせないのがTo-doリストの作成です。
ポモドーロテクニックは25分超集中して、5分は頭を使わないという流れなので、ひとたび始まったら「次何しようかな~」と考える時間はありません。
機械的に進める必要があります。なので、一日の初めに、To-doリストを作成します。
このリストは1週間の予定に基づいて作成します。つまりスムーズに迷いなくTo-do リストをつくるためには、一日レベルでのやること(短期的)~試験までにやるべきこと(長期的)な目標を明確にしておかなくてはなりません。
勉強のタスクの大まかな区別は、
- 全体計画(〇〇の問題集を3周!)や(8月の〇〇模試で偏差値65!)など3か月程度のスパンでの目標
例年の受験生のデータや体験談などを基に、目標とする偏差値などを明確にします。
また、現状からその目標に到達するために必要な学習の量や方法などを周囲の人たちと相談しながら決めていきます。
- 月間計画(7月20日で〇〇の問題集1周終わり!)1か月レベルでの目標
学校行事などの予定を考慮して、①を計画的に進めるためのペース配分などを決めていく。
- 週間計画(〇〇の問題集50ページ)
②を基にして一週間で何をするのか、各曜日に何をどのくらいするのか「〇〇の参考書p.20~40」といったように細かく決定していく。
おススメは日曜日には全く予定を入れず、一週間6日間の設定で計画を立てる、という6日間でこなせなかった分を余った1日で消化する方法です。
すべてが計画通りに終わったら1日は罪悪感なく休憩できます(笑)
毎週決まった曜日の決まった時間に進捗状況を誰かと共有するとモチベーションが維持できるのでお勧めです。
週間計画や月間計画は進捗状況を定期的に確認し、適宜練り直しながら進めていきます。
- To-doリスト(〇〇の問題集p.20~23)
③の週間計画で1日にやることは決まっているので、それを25分でできる分ずつに分けていきます。
一日の初めに、メモ用紙に箇条書きで書いて机に貼り付けます。そして一つクリアするごとに消していきます。消えていくのも達成感をくれるのでお勧めの方法です。
メモに書く理由は1枚に書いたもの全部達成したらぐしゃぐしゃにして捨てるのも気持ちがいいためです。後は、年間スケジュールなど余計な情報が入らないので目の前の片付けるべきタスクにのみ集中できます。
時間帯別適した勉強ジャンル
タスクが書き出せたら、さっそく、ポモドーロテクニックにのっとって勉強を進めていくだけです。しかし、どれからやろうか迷って、気が向くものからやっていった結果、苦手科目が一日の最後疲れた状態の時に降りかかってくる…なんてことが起こります。
それを回避するためにタスク選びの順番の目安を紹介します。
人が朝起きてから夜寝るまでの間では時間帯別に得意な作業が違います。
- 早朝
早朝はずばり計算や、音読、英単語小テストなどが向いています。
脳のエンジンがかかるのは起きてから3時間後くらいですので、それまでの間は高い思考力などを要する作業は避けます。
しかも一日の初めに行うタスクは毎回同じのほうが習慣化されるので、慣れてくるとスムーズに勉強モードに頭が切り替わるのを助けてくれます。
私が受験生の時に習慣化していたのは、英単語のアプリ(小テスト的なもの)をガシガシ進めることです。
嫌いな英語も、単純作業も朝のやる気があるときだから集中して取り組むことができました。
- 午前中
①でエンジンがかかってきたら、午前中の時間はゴールデンタイムです。
思考力が一番発揮される時間なので、数学や理科など思考力が必要な問題や、現代文など集中力を要するタスクが向いています。
ドーパミンが一日のうちで一番放出される時間帯なので、苦手科目をやるのもこの時間がねらい目です。
- 昼~夕方
昼の休憩を挟んだ後は、午前中の達成感と、一日の残りがまだあるという安心感に満腹感も相まって中だるみが起こりやすいです。
この時間帯には、プレッシャーのかかるタスクを行います。
例えば、模擬試験や過去問演習、小テストなどです。
好きな科目を持ってきて再びエンジンをかけなおすのもおすすめです。
嫌でも集中してしまうような工夫をしなければならない時間です。自分なりに様々なタスクを試してみて、これは気分が乗るというものがあれば、この時間に持ってくるのが正解です。
- 夕方~夜
この時間はしっかり集中出来た日であれば、その日の体力や集中力を使い果たしてしまった状態です。高度な思考力や集中力を要するタスクはもうできません。
最後のひと踏ん張りにもってくるべきタスクがずばり暗記系・インプット・理解する作業などです。
寝る前に音読などを活用しながら暗記をしたり、理科や社会などはうろ覚えの分野をノートにまとめてみたり、わからなかった問題の解説を理解するといったタスクを持ってきます。
暗記やインプットするような内容は寝る前のこの時間に持ってくることで睡眠を通して効率的に定着してくれます。
実際私が受験生の時は毎日睡眠の中でその日にやった数学の解き方などが脳内で再生されているような感覚(夢を見るのともまた違う)になっていました。
私だけかと思っていましたが、友人も多数この感覚に共感していたので受験生あるあるなのかもしれません。
集中力が切れたときの対処法
タスクの配分だけでは対処しきれないほどに集中力が切れることがあります。その対処法を6つ紹介します。
- 昼寝
今でこそ昼寝の効果に注目されるようになってきましたが、まだ勉強中に寝るのはダメみたいな価値観があります。
個人的には集中力が切れているにも関わらず、何もせずに机に向かい続けているほうがよほどダメなことだと思います。
授業中寝落ちしてまって、ハッと目覚めたら急に頭が冴えわたって集中できたという経験はないですか?意図的にその感覚をつくりだす昼寝方法です。
昼寝は紹介するリフレッシュ方法で最も効果が高いので全員におすすめできます。
ただ、効果的な昼寝は守るべきルールがいくつかあります。それを守らずに行き当たりばったりで寝ては何の意味もありません。
ルール① 机に突っ伏して寝る
昼寝だからといい、横になるのは愚の骨頂です。そのまま気持ちよく翌朝を迎えてしまいます。
必ず勉強中の昼寝は椅子に座り、机に突っ伏した状態でしましょう。
よだれが垂れてもいいようにノートなどは片付けて。
ルール② 何が何でも17分間
人の睡眠は導入から20分が過ぎると深い睡眠に入ってしまいます。これに入ったら最後、最低でも90分ほどたたないと浅い睡眠に戻ってこられません。
深い眠りの途中で起きようものなら、頭はしばらくぼーっとし、目覚めも最悪です。
さらに数十分も横にならずに寝続けたら、体が痛くなる点も大きなデメリットです。
個人差などを考慮して、昼寝時間の限界は17分です。また昼寝は短すぎても効果が得られません、睡眠によるリフレッシュ効果が得られるのは15分以上の睡眠とされています。なので、15分以上は確保しましょう。
これを踏まえてもやはり17分がベストです、必ずタイマーを17分にセットしてから寝ましょう。
私はさらに周囲の人に「○○分になっても寝ていたら、ひっぱたいて起こして」と一声かけていました。
ルール③ 昼寝から目覚めたら立ち上がる
昼寝をずるずると続けないために必ず、目覚めた後は、同じ習慣を行い、体をたたき起こしていきます。おすすめなのは、顔や手を冷水で洗うことです。
- 糖分摂取
脳を使うと信じられないほど甘いものが欲しくなります。
低血糖で頭がぼーっとしてきます。糖分補給して数十分経つと再びエンジンがかかってきます。
個人的に、普段チョコレートは甘すぎて、カカオ80%以上のもの以外はあまり食べる気になりません。
そんな人間でもなぜか、受験の時はアーモンドチョコと板チョコが大好物になりました。毎日それぞれ一箱食べてさらにグミなども食べていました。
さらには氷砂糖なども舐めていました。
これだけおやつを食べていても、受験の時は6か月で約10㎏痩せました(もちろんご飯も普通に食べる)。
脳がいかにカロリーを消費しているか…この時は驚きました。
体とお財布にはあまりよくない方法かもしれませんが、期間限定のドーピングだということにしましょう、おすすめです。
- 瞑想
これは、日常的に瞑想を取り入れている人しかお勧めできませんが、私は高1のころから瞑想の週間があり、1分くらいでゾーン?的なものに入っていけるので、短めの瞑想をリフレッシュがてら取り入れていました。
- 場所の変更
特定の自習室や自室などで勉強する場合は難しいかもしれませんが、体勢を変えるなどの小さな変化も含めて、環境を変えるのはおすすめです。
自習室であれば、席を移動してみたり、いくつか部屋がある場合は部屋を変えてみたりすると心機一転して少しやる気が回復します。
- 散歩
これはポモドーロテクニックの大休憩などまとまった時間をかけて外に出かけます。
少し息が上がる程度の早歩きは、個人的にリフレッシュ効果が高いように思います。なので、早歩き30分でギリギリ帰ってこられるくらいのルートをあらかじめ決めておくといいかもしれません。
私は②の糖分補給のお菓子を買いに行くのをこの散歩の日課にしていました。
- 片付け(机リセット)
がっつりした部屋の片付けは絶対NGです。まとまった時間をしっかりとって行ってください。
ここではだんだんと雑然としてきた机の上をいったん片付ける机リセットをおススメします。いったん使わない本を鞄にしまったり、散らかった消しかすを片付けたり、筆箱にペンを戻したり机を拭いたりします。
がっつりした部屋の片づけがしたくなるのは、後に思わぬ結果しか出せなかった時の言い訳を作りたい深層心理が働いて勉強と関係ないことをしたくなっているだけなので、本能の赴くままにそれに従ってはいけません。
あくまでもリフレッシュのためには、机リセットで十分です。
自分なりにやりやすい部分から取り入れて慣れていこう
いきなりこれまで書いてきた内容のスタイルに切り替えることは難しいと思います。私自身いろいろ試行錯誤する中で行き着いた方法で、試行錯誤を通して身についた集中力などもあると思います。
なので、まずは昨日より今日、今日より明日、より効率的に勉強ができる方法を模索してみましょう。
勉強に取り組む自分を客観的に「今集中力切れてるな」「さっきはすごい集中できたな」「朝は頭がぼーっとしてるな」と振り返ります。
なんとなく思考停止で、習慣を続けるのではなく、その時間に最大限集中するためにいろいろと試してみましょう。
学習内容別に適した時間帯があることも紹介しましたが、必ずしもそれが全員に当てはまるわけではありません。実際に私は、それを軸に、勉強内容を「やりやすさ」を軸に4つのタイプに分類していました。
早朝には左下のヤル気はないけどやれば終わるタスク(英単語テストなど)、午前は右下のしんどいし頭も使うタスク(苦手科目やその授業)を優先的に行っていました。すると午後には比較的楽しいタスクしか残らないので、気が楽になります。
昼には頭を使うが楽しいタスク(数学や理科の問題演習)、夕方以降は楽しくてあまり集中力もさほど使わないタスク(問題集の基本演習など)を行っていました。
これも、その時々の気分に合わせて柔軟に順番を入れ替えながら取り組んでいました。
あれもこれもと気負わずに、自分に適切な負荷をかけながら、科学の力も活用して効率よく最大の成果が挙げられるよう頑張りましょう!
それでは!