魚の研究をしていましたが、魚類についてはそこまで詳しくありません、かなみです。
今回はタイムリーではないのですが、以前行った和歌山県太地町にあるクジラの博物館を褒めまくる。
そんな記事です。
和歌山県太地町は捕鯨発祥の地で実際に様々なクジラ料理に出会うことができました。
私が腹ごしらえをしたのは、博物館のすぐ近くにあるしっぽさんです。
海沿いにあるおしゃれなレストラン?食堂?でした。
そこではイルカ・クジラのいろいろな部位をお刺身でたらふく食べ(特にクジラのユッケは絶品だった!)、
博物館へ出陣しました。
全容
他の生物も少しだけいるのですが、名前の通り99%イルカ・クジラについての博物館兼水族館です。
最高に楽しいのですが、近所でないと正直かなり行きづらいです。
私が行ったときは和歌山市内に泊まり、朝から車で紀伊半島の海岸沿いをグ~っと走って先端の串本を超え、昼過ぎにやっとの思いでたどり着きました。
こんなに遠くて鯨類だけか・・・しかも、こんな田舎、ゆったりしたところにあるし、大丈夫かな・・・?と着くまでは正直、期待していませんでした(笑)
しかし入って少し回ってからの第一印象は、展示の一つ一つや説明文がしっかりとしていて、「お!これは・・・!楽しい!!!」でした。
着くまでは、一日いられるか不安に思っていましたが、最後には閉館で泣く泣く帰ることになりました。
捕鯨に関する様々なことや鯨類の生態に至るまで学ぶことができます。
時間が足りず存分に読み込むことはできなかったので、本気で読み込みに、リピート確定です。
研究機関といった印象も強く、研究発表らしきポスターや、生態の説明なんかは本当に面白かったです。
ほかにも、アルビノのバンドウイルカ(おめにかかれなかった・・・)や、
白変種のハナゴンドウ、
(周りの小さなのはすべて小魚!(笑))
飼育が難しいらしく滅多に水族館では見られないマダライルカ・スジイルカなど、世界的にも本当に珍しい個体が普通な顔して暮らしています。
イルカショー・クジラショー
イルカショーとクジラショーが交代で開催されているあたりなんかは普通の水族館っぽかったです。
しながわ水族館などのメジャーな水族館のような技や演出の派手さ、華やかさはないですが、お姉さんの喋ってくれる情報が濃い!!!(笑)
しかもクジラショーはほんとに癒されました。
クジラ、可愛すぎる・・・。しかもこんなに近い!!
クジラたちは湾の中に仕切られた生け簀のようになっているところに居ました。
そこでクジラショーをやり、観客は陸から鑑賞といった具合。
体サイズも大きいし、岸の近くでショーをしてくれるので大迫力なのですが、終始私は水深が気になってしまいました。
浅そうだけど、あんなにジャンプできるってことは、意外と深いのかな・・・?
絶対やるべきなのは、ショーの後の餌やり体験です!!
300円くらいだったかな、たっぷり餌をもらって結構楽しめます。
クジラたち人懐っこくてすぐに寄ってきます。
上の白変のハナゴンドウの写真もこの時に撮ったものです^^
ありえないほどの至近距離で口の中とかすごい観察してしまいました(笑)
海で飼っているので、イカや他の魚(種類不明)なども見ることができました。
小魚たち(なんかの稚魚か?)がものすごい密度でクジラたちの周りにいたのですが、食べないのかな?
餌やりしか体験はしていないのですが、また次に行く機会があったら一緒に泳ぐやつ、絶対やるんだと心に決めています。
捕鯨文化
オーストラリアに留学していた時、ネイティブの友人に日本はクジラを獲って食べるということに関して、いじられたことがありました(差別的なものではなくあくまでジョークの範囲)。
以前クジラは普通に食べられていたらしい、ということは知っていましたが、正直、私にとって食材としては身近な存在ではなかったのですが、そこまでびっくりするほどでもないと思っていました。
でも、友人からそれを言われたときに「あぁ、海外からすると結構不思議なのかな」とすこし驚きました。
博物館では、昔の人々がクジラの髭まで余すところなく利用していた様子が事細かに紹介されていました。
文化であるという議論もあるが、それ以前に、ヒトが従属栄養生物である以上、常に命を食べながら生きているのになぜクジラの事になるとそんなに躍起になるのだろう。
哺乳類だから?
じゃあ牛は?豚は?
数が減るから?
毛皮のためだけに乱獲される動物は?
漁業で他の魚はたくさん取るのにクジラだけ守ったら、全体のバランスは?
野生の数が少ないから?
養殖や家畜化できれば、命は同じ価値の命でなくなってしまうの?
家畜1頭の命と野生1頭の命の価値があまりにも違うのかな?
人間今、何でもコントロールしようとしすぎて、利己的になりすぎているのでは?
・・・
なんて、いろいろ考えこんでしまいます。
自分の中で煮詰められていない、もっとしっかり考えたい問題です・・・
最近、捕鯨がまたホットな話題ですので、社会勉強、教養を学ぶ上でも、生物について勉強するうえでも、日本人として一度訪れることを強くお勧めしたい博物館でした!
それでは!